Discography
2012

Banks of Eden

Belle Antique MAR121980-81(ボーナス・ディスク付き限定盤)
※他にCD1枚の通常盤とLPバージョンもある。(輸入盤のみ)

Musicians:

Roine Stolt
Hasse Froberg
Tomas Bodin
Jonas Reingold
Felix Lehrmann

Tracks:

1. Numbers (25:20)
2. For The Love Of Gold (7:30)
3. Pandemonium (6:05)
4. For Those About To Drown (6:30)
5. Rising The Imperial (7:40)

Total time 53:25


Bonus disc:

1. Illuminati (6:20)
2. Fireghosts (5:50)
3. Going Up (5:10)
4. LoLines (4:40)

Total Time 22:00

Extra Material:
VIDEO Interview with the band in the studio (20 min.)

2007年の「The Sum of No Evil」から5年のインターバルを置いてリリースされたスタジオ盤。随分待たされたせいか、最初はピンと来なかったという方もいらっしゃるのではないだろうか。私自身、何の先入観も持たずに聴くつもりだったのに、長い歳月の間に蓄積されたTFKへの思いが脳内に妙にこびりついていて、なかなか素直に入れなかった。
こうして、2013年の再来日公演を終えて、ゆっくりと聴いてみると、とてもTFKらしい作品だという思いを新たにしている。

このアルバムのメインである、大曲"Numbers"は、ゆったりとしたテンポの中にもロック・テイスト溢れる力強さがある。もちろん、美しく心揺さぶるメロディは健在だし、次々と展開して飽きることのない構成はさすが。ちょっとサイケデリックなテイストも70年代好きにはたまらないのではないだろうか。

"For the Love of Gold"は、Tomas BodinとRoine Stoltの共作。Tomasらしい壮大なイントロに導かれて、いかにもTFKっぽい可愛らしくて温かいメロディが続く。Hasse Frobergの歌唱が耳に優しい。続くインスト・パート、コーラスにかけても、気持ちのいいテンポで楽しげに展開していく。これをライヴで聴くと、更にポジティヴなエネルギーに満ち溢れていて最高な気分。

残念ながらライヴでは演奏されなかったが、ちょっとダークな雰囲気の"Pandemonium"、ビートルズ風のポップな曲"For Those About to Drown"も大変聴きやすく、人気がある曲。

しかし、このアルバムのもう一つのメインはJonas Reingold作曲による"Rising the Imperial"だ。Roineが、ゆったりとした、けだるい感じのメロディを少しブルージーな雰囲気で歌う導入から、少しずつボルテージが上がっていくとHasseの声が静かに効果的に入ってくる。すると、はっとするようなロング・トーンのギターが響き、Roineのギター・ソロに続く。また、ツイン・ボーカルによる主題に戻って、最後はHasseの歌い上げるハイトーン・ヴォイスとRoineのギター・ソロが絡み合いドラマティックなエンディングへ・・・と、文字で書いても表現のしようがないので、まずはCDを買って、じっくりと聴いていただきたい。アルバム全編を通してJonasのメロディアスなベースが心に残るのも印象的。
(2013/01/28)

YouTubeで聴いてみる→Rising The Imperial
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