This interview and the photos are contributed by Jim Harrel
Ghostland

2001年2月17日、私は新しいTransatlantic(以下T.A.)のレコーディングを終了させる数週間前のロイネストルトに会い、インタビューを彼は受け入れてくれた。ここで、彼は実直にこのスーパーグループにおける彼の役割やクリエイティブプロセスについて話してくれた。

Jim Harrel(以下J):
我々の多くはT.A.でのあなたの仕事ぶりであなたのファンになりました。私も"Stardust We Are"と"Flower Power"を買いに走りましたよ。今では私もTheFlower Kings(以下TFK)の大ファンですよ。一体どうやって4つのプログレバンドのリーダーが世界中から集まりバンドを作る事になったのですか?

Roine Stolt(以下R):
それはマイク(ポートノイ)のアイディアだったんだ。彼はLiquid TensionExperiment(以下LTE)よりももっと70年代の雰囲気を持ったプログレバンドをやりたかったんだ。LTEはどちらかと言うともっとテクノの要素があり攻撃的なものだったからね。そして今はJordanがDream Theaterにいるだろ?LTEの存続はありそうもないよね。マイクはPink Floyd、Yes、Genesis、Zeppelin、Zappa、Beatlesの大ファンなんだ。僕に声がかかったのは、Jim Matheos(Fates Warningのギタリスト)がその時に空いてなかったからなんだ。つまり、2番目の選択だったという訳・・・そういう感じかな?

J:
TFKようなバンドでリードシンガーでもあり、作曲を手掛けるあなたがT.A.のようなバンドでちょっと受け身になる役割、つまり共同作曲者という立場やバンドのギタリストに徹するというのはどんな感じですか?色々と御自身の中で変えなくてはいけなかったこととかありますか?

R:
ここは慎重に答えないといけないかな。確かにそれは僕が望んでいた立場ではなかった。つまりT.A.は4人の我の強い"リーダー"が集まっていて「街は我々4人には十分な大きさがない」という事になる。だから、前回のアルバムでは、多分Nealが主導権を握った(彼がいつも通りにするように、我々全員がそれに慣れてるようにね・・・)。でも新しいアルバムでは残りの3人も作曲作業やアレンジに貢献してる。僕はそれにPeteをもっと全面に押し出すようにもした。でも我々全員、あれこれと短時間の内に信じられないような状況下で出し合ったんだ。突然、曲が出来上がり、大作が出来上がりって感じで。マイクはテーマ部やリズムを出してきて、繋ぎ合わせ、僕は「安っぽい手品(Cheap Tricks)」や「既に聞かれたであろうつまらない」パターンやコード構造を更に洗練された形で提供し、ニールは素晴らしいボーカルメロディーのセンスの持ち主でピートは多くの事に前向きでプログレっぽくないメロディー等を提供してくれた。

J:
ニールとマイクに関しては「コントロールフリーク(何でも自分のコントロール下に置かないと満足しない人)」という話もありましたよね。そしてあなた方全員が素晴らしいライターでもある。T.A.におけるクリエイティブプロセスというのはどういったものなのでしょうか?どのようにして曲は出来上がるのですか?そこでのあなたの役割は?

R:
その話(コントロールフリークに関して)は知らないから何とも言えないけど、でも、みんなインターネットやメーリングリストでそういった事を話すのが好きなんだろうね。それなら僕達全員がコントロールフリークだよ。他の人の意見に耳を傾けなくてはいけないと言う事なら、僕達みんなが共同作業というものを学ばなくてはいけないね。ニールはその辺り、今回のニューアルバムでは進歩したと思うよ。だから、今回のアルバムは更に"Spock's Beard"っぽくない。未だに僕が混乱するのは、レコーディング過程で(音が)大きければ大きい程、その音が残りそうに思うって事だね。時々、僕はピートの音をもっと全面に出さなくてはと感じる。その為、僕自身が少し引かなくてはいけない時もある。そういう意味では僕自身の過ちかもしれない。でも大丈夫、みんなは僕が天才だって事を分かってるのを知ってるから!(冗談だよ)今回は60分以上もの音楽をテープに入れて送ったよ。でもその中にも僕達がまだ試していない良い物が沢山詰まっている。もしかしたら、僕は主張が足りないのかもしれない。主張するのは音楽そのものだと思ってるからね。それでも、現在テープに収録されてる物(アルバムに収録予定の物)はとても良い出来だよ。まだまだ、前進してる。次では僕達は更に戦わなくてはいけないだろう。

J:
今回のレコーディングセッションやこの間のライブから何か面白い話等ありますか?

R:
え?面白い話?困ったな!うん、特にないよ。ごめんね。ただ僕達はとても楽しんでやれたっていう事以外は。いつもいつも皆と同意してる訳ではないけど、なんて言ったね僕達はT.A.だからね!

J:
T.A.に参加した事でTFKのレコードセールスやコンサートでの観客動員とか増えたと思います?

R:
それは答えるのが難しい質問だね。レコードセールスは上がってるのは新しいレコード会社との契約とさらに良い配給によるものだろうし。口コミでも少しづつ広がってるようだし。

J:
何年もIbanezのギターを使っていたのに最近はParker Flyを使ってますよね?どうしてですか?

R:
幾つかのギターを見てみてね、アコースティックのピックアップが内蔵してる中でParkerのギターがベストに思えたんだ。軽いし、余計な物を削ぎ落としてあって、トレロモバーも良いし、アコースティックサウンドも良い。電話で10分、話しただけでエンドース契約が取れたよ!

J:
TFKの作曲に関して教えてくれますか?歌詞と音楽どちらが先に出来ますか?

R:
たまに歌詞が先に来る事もあるけど、殆どの場合、音楽が先だね。もしくは同時。僕はよくキーボードを使って作曲するのだけど(その音がミックスに残る事が多いんだよ)。どのアルバムでも歌詞は簡単に出来上がる。でも上手くやるように気を配ってはいる。意味がきちんとなすように、また僕に取って何かきちんとした意味を持たせるように。個人的にキングやドラゴン、核戦争のような大仰な歌詞は嫌いなんだ。

J:
これからプログレはどこへ向かって行くと思いますか?いつがもっとも盛んだったと思いますか?現在、興味を持ってるグループなどありますか?

R:
これは非常に答えるのが難しいよ。この手の質問が出た時、僕は常に全ての要素が素晴らしいものである必要があると答えてる。よいラインナップ(グループの)に2、3人のソロイスト、良いリズムセクション。1人か2人の良いリードシンガー。テクニカルでありながらみんなが歌えるようなキャッチーでフックのあるメロディーを持った楽曲。良いプロダクション、実験性、良いアートワークにバンドを信じてくれる良いレコード会社、プラス、良いマネージメントに(ツアー)エージェンシー。ね?簡単だろ?僕が思うに、現在がプログレが一番面白いんじゃないかな?Spock's Beard、Porcupine Tree、Dream TheaterにThe Flower Kings。勿論、今でもCrimson、ELP、YesやJethro Tullのようなグループも好きだけど。そして、同じスウェーデン仲間だね。Samla Mammas Manna、Ritual、Anekdoten、Isildurs Bane、Mats & Morgan、そして世界的規模で見るなら、Porcupine Tree、Dream Theater、Marillion、Kenso、Planet X、Bozzio,Levin,Stevens、Kula Shaker等かな。でもこれらの原形のようなグループの方がもっと好きだな。The Doors、Jimi Hendrix、The Beatles、TheByrds、Buffalo Springfield、The Nice、The Mothers、昔のCrimsonやYesとGenesis。Pat Methenyは大好きだよ。それと、Tony Levinの新しいソロアルバム、"Water of Eden"は大好きだね。

J:
ミュージックシーンにおけるインターネットの効果について何かありますか?

R:
これは絶対に助けになってるね。TFKのようなバンドにとってはインターネットは大きな助けとなっている。僕は殆どe-mailでツアーのブッキングを全てこなすとこだったよ。僕自身は(ネット)サーフィングに何時間も費やす訳ではないけど、みんなが(インターネットを使って)Yesの最近のメンバーチェンジについて話したり、Marillionのファンクラブによる楽曲投票をしたりして楽しんでいるのは良いと思うよ。

J:
新しいテクノロジー、例えばMidiやシークエンサーといったものに関しては何か意見がありますか?

R:
一般的にはそれらが音楽をつくり出す助けになってるのは分かっている。でも、何人かはそれらを誤った使い方をしてると思うし、つまらないものをつくり出してるとも思う。僕達は全てのTFKのレコーディングにシークエンサーを使っているけれども、完璧なレベルに持ち込んでいる。それはあたかもまるっきり逆でシークエンサーを使っていないような音に仕上げる事さ。まず、それが僕がもっとも誇りに思う事だね。勿論、この技術がどれだけのものなのか人々に理解してもらうのは簡単じゃないと思う。
僕達(のレコーディング)は全てコンピューターによるものだけど、バンドが目の前でプレイしてるような音、ジャムっているような音を作り上げ、それを少しづつ本物のプレイと差し換えて行くのさ。ミックスの段階までにね。もう一方で、ライブレコーディングされたものを聞いてごらんよ。ちゃんとアルバム通りにプレイされてるだろ?
僕達はハイテクにどっぷり浸かってるし、ハードディスクを使ったレコーディング編集作業等をしてる。また、僕は昔ながらのチューブやハイエンドのオーディオファイルレコーディング音源も集めてる。50年代や60年代のあのグラマラスな音を出す為にね。僕はその辺りとてもラッキーで"Millnnia Media"というカリフォルニアにある最高の物を造ってる会社と提携してる。この会社はThe Eagles、Steely Dan、Celine Dion、Madonna、George Lucasやその他の映画の為に使われていて、地球上でもっとも素晴らしい(そして高価な)物を作り上げてる会社だよ。そこのオーナーは70年代にプログレバンドにいて、彼はTFKが大好きなんだ。僕にとっては素晴らしくラッキーだろ。

J:
あなたはJohan SebastianとPeter Gabrielという二人のお子さんがいますよね。何か音楽に興味を持ちはじめましたか?親として音楽的な教育などを施したり手助けをする事に関して、何か御意見はありますか?

R:
僕は特別に何かをしてるわけじゃないけど、今の所。大切だと思うのは、彼等自身が興味を持つことかな。もしも彼等がそういう物が必要であれば、僕は沢山その手の物は持ってるからね。

Thanks:Jim Harrel & T-Max(Translation)
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