Tomas Bodin

THE FLOWER KINGSのキーボーディスト、Tomas Bodin(トマス・ボディーン)のソロ・アルバムを紹介しています。

2008

Cinematograaf
ヘリコン・ハウス HHCD 002
(通常Helicon Houseだが、このCDにはHelikon House Studioと表記)


Musician:
Tomas Bodin / keyboards

Tracks:
1. An Ocean In Between (13:50)
2. A Spanish Ballerina In Love (19:32)
3. Six Six Six (18:34)
↓でトマスの一番のお薦めは「I Am」と書いたものの、私の一番のお気に入りは、この「Cinematograaf」かもしれない。
テクノロジーが急速に進歩している現代プログレ・シーンにおいて、キーボード類の持つ可能性は、素人がちょっと想像するだけでも凄い事になっていそうな気がするが、これ程までの「世界」を構築できるとは感動を通り越して驚愕の心境だ。トマスはテクニック的にも素晴らしいキーボディストであるが、それを誇示するのが目的の楽曲はなく、あくまでテーマとオーケストレーション重視。そして何よりも心がこもっている感じが良い。
スタートのAn Ocean in Betweenは、TFK「Paradox Hotel」の"Bavarian Skies"のテーマで始まるため、TFKファンには感情移入しやすいと思う。このテーマの持つメランコリックな雰囲気はアルバム全体を通して存在している。幻想的でレトロ、それなのに独創的。はっとするようなパッセージが飛び出してくることもしばしばだ。しかし、メロディはあくまで美しくノスタルジック。この微妙なバランスが私を惹きつけるのかもしれない。

THE FLOWER KINGSやTHE TANGENTでもアート・ワークを担当したことがある、Ed Unitskyによる幻想的でレトロなカヴァー・アートは、この作品をよく表現していると思う。 (2011/3/7)

YouTubeで観てみる ♪A Spanish Ballerina in Love
 (※この映像のタイトルが"An Ocean in Between"となっているが誤りです)

2005

I Am
Belle Antique MAR-051049


Musicians:
Marcus Liliequist: Drums
Jocke JJ Marsh: Guitar
Anders Jansson: Lead vocals
Helene Schönning: Vocals
Pernilla Bodin: Vocals
Jonas Reingold: Bass
Tomas Bodin: Keyboards

Tracks:

I (23:12)

A (21:18)

M (18:43)

Total Time: 63:13
彼自身の人生についてのコンセプト・アルバムだそうで、3部作の1作目。20分前後の大曲3曲で構成されている。細かいサブ・タイトルもあるが割愛した。

この作品にMarcusが参加したことで、彼のTFK入りのきっかけとなった。

いずれも長い曲だが、どれも最後まで気の抜けない素晴らしい出来栄え。
"I"は、このエピックの幕開けに相応しい壮大さで、私的には”宇宙のロック・オペラ”という感じがする。きらびやかなキーボード・ワークをフィーチャーした音の洪水の後、すっと水を打ったような静けさの中で歌いあげられるヴォーカルも、いつ聴いてもはっとする美しさだ。
"A" の方は、少しブルージー・テイストのある、もっとロック寄りのアプローチ。中間部でTFKのThe Truth Will Set You Freeのイントロも飛び出してくる。
"M"では、更にストレートにロック色が。中盤のクレイジーなクライマックスは圧巻。まさに”鍵盤の魔術師”の名に恥じない名盤だと思う。トマスのソロ作の中では一番のお薦め。

なお、この続編「You Are」はEGGS & DOGSのバンド名義でリリースされた。
そのアルバムについては、「TFK関連バンド」EGGS & DOGSの項目に掲載する予定だ。(2011/2/27)

YouTubeで聴いてみる♪  I  

2004

Vintage Prog - The Best of SF/ SWEDISH FAMILY(名義
Belle Antique MAR-04956
Helicon House 001


Musicians:
(CDのクレジットは全て架空のミュージシャン)
Veke Berg - Bass
Algot Davi - Accordion/Flute/Vibraphone
Bo Dean - Hammondorgan
Redar Gitsdorf - Guitar
Inge Naning - Rhodes Piano/Minimoog
Britt Marie - Pereussion
Hadde Wattnåt - Drums
Alf Willberg - Soprano Saxophone

Tracks:

Stoneheart/Stenhjärta
A Man Without Mind/Neander-Nisse
The Gothenburg Heros/Göteborgs Hjältar
Waltz Of Sadness/Valsen Om Det Som Är Sorgsligt
The Last Goodbye/Vegas Farväl
From The Foot/Frân Foten
The Summerdress/Pernillas Sommarklänning
The Flu/Snor-Uncas
Östuna Anthem/Östunapsalmen
The Agent Dance/Bondmenuette

- Bonus Tracks -

Always Grumpy/Surjämten
Brunos Erotica/Bruno Läser Dikt
SWEDISH FAMILYとは、トマスのプロジェクトから発展したもので、「70年代にスウェーデンで活躍した」という事になっている架空のバンドで、この作品は、「彼らの人気の曲をデジタル・リマスターしたベスト・アルバム」という設定。"ボーナス・トラック付き"という演出もユニーク。
トマス自身のレーベルHelicon Houseの第一号として、元々は、インターネットでの限定的な販売のみの予定だったが、素晴らしい内容に仕上がった為、急遽、日本盤リリースの運びとなった。

さて、問題なのはミュージシャンのクレジットだ。上記はCDに記載されたミュージシャンの名前を、そのまま挙げたが、全て架空のミュージシャン。CDのどこにも本当のクレジットが見当たらない。マーキー/ベル・アンティーク盤のライナー・ノーツによると、Tomas Bodinがキーボード、フルート、ヴィブラフォン、アコーディオン、Roine Stoltがギター、ベース、Hasse Bruniussonがドラム、Ufl Wallanderがソプラノ・サックス、Pernilla Thörnlundがパーカッションとなっている。制作段階のインタビューでは、他にベーシストや女性ヴォーカリスト、アコーディオン奏者、ソプラノ・リコーダー奏者の名前が挙がっていたが、結局彼らが参加したのかどうか不明。また、ところどころ男性ヴォーカル(スキャット)が少し入っているが、こちらも誰なのか分からない。

内容の方は、スウェーデンのフォーク・ミュージックをベースにした作品。異国風でレトロな雰囲気が全体を通して存在する。3)The Gothenburg Herosなどはイントロが「大きなのっぽの古時計」みたいな、どこか懐かしい感じがする。ボーナス・トラック(という設定)の11)は、どこかで聴いたことがあるような気がしてならなかった。どうしても思い出せないのだが、もしかしたら、Roineのソロ・アルバム「Hydrophonia」のLobsterland Grooveに似てるからかもしれない。つまりは、スウェディッシュ・フォーク・ソングの流れと言う事か。Tomasは、インタビューで、Humanizzimo(「The Flower King」収録)のイントロが、スウェーデンのフォークの感じだよ、と語っていた。(2011/2/27)

You Tubeで聴いてみる♪Östunapsalmen

2003

Sonic Boulevard
Belle Antique MAR-0842


Musicians:
Tomas Bodin: keyboards, Bass Vocals(#1)
Anders Jansson: Lead Vocals, Choirs
Jocke JJ Marsh: Electric Guitars(#2,3,5,6,7,9,10)
Jonas Reingold: Electric Bass
Zoltan Csorsz: Drums
Hans Bruniusson: Percussions
Ulf Wallander: Soprano Saxophone(#8)
Jonas Knutsson: Soprano Saxophone(#10)
Roine Stolt: Electric Gutars(#1,8)
N'Nogo Bjurhall: African Scat(#5)

Tracks:
The Prayer (2:29)
The Hero From Cloud City (8:41)
Back To The African Garden (6:36)
Pictures (4:19)
Walkabout (6:03)
The Horses From Zaad (5:27)
A Beautiful Mind (5:57)
The Happy Frogg (6:35)
Morning Will Come (8:45)
The Night Will Fall (9:28)

Total time 64.24

2002

Pinup Guru
Belle Antique MAR-02768


Musicians:
Tomas Bodin / keyboards
Jonas Reingold / bass
Zoltan Csorsz / drums

Tracks:
1 Sodium Regale
2 What's Going On
3 Me and Liz
4 Harlem Heat
5 My Beautiful Neighbour
6 New in the 'Hood
7 Blood
8 The Ballerina Is Not Getting Closer
9 The Last Eagle
10 The Final Swig

レビューが遅れて申し訳ございません。リリース当時に発表されました、ワールド・ディスク中島店長のレビューを掲載させて頂きますので参考にして下さい。
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トマス・ボディーン6年ぶり待望のセカンド・ソロは、TFKのヨナス&ソルタンのリズム隊と組んだトリオ編成。
メロディの良さはもちろん、チャーチ・オルガンをフィーチュアした荘厳なオープニングから、ゴスペル、エスニック風、哀愁の漂うピアノ曲と、多彩なサウンドとバラエティに富んだ曲調で、卓越した構成力と表現力、そしてオールラウンド・プレイヤーぶりを見せつけます。また、アンサンブルが重視された作品でもあり、リズム隊の演奏にも聴きどころがたくさん。アルバムを通して感じらるれるのは、映画的というか、絵画的であるということでしょうか。まさしく、71分の音楽の旅と言えましょう。
輸入盤はデジパック仕様。帯&解説付きの日本盤はマーキー・ベルアンティークからのリリースです。収録曲は輸入盤も日本盤も同じです。

1996

An Ordinary Night in My Ordinary Life
Label / Belle Antique MAR-96307


Musicians:
Tomas Bodin / Hammond C3 organ, piano, Rhodes piano, mellotron, synthesizers, FX & Odd voices
Hasse Bruniusson / percussion, bicycle wheel, voices
Roine Stolt / Electric & Acoustic guitars, bass (3 & 7)
Owe Eriksson / Fender & Warwick basses (5, 6, 8 & 10)
Michael Stolt / Fender bass (2)
Jaime Salazar / drumkit

Tracks:
1. Entering The Spacebike (1:28)
2. Into The Dreamscape (9:41)
3. The Ballerina From Far Beyond (7:37)
4. Daddy In The Clouds (3:57)
5. Speed Wizard (5:35)
6. An Ordinary Nightmare In Poor Mr. Hope's Ordinary Life (5:55)
7. In The Land Of The Pumpkins (9:06)
8. The Magic Rollercoaster (3:07)
9. The Gathering (3:03)
10. Three Stories (16:41)
... Samuel The Knight
... Adam - The Prophet
... Miranda - The Queen

Total Time: 66:10

TRANSATLANTIC Roine solos Roine's other works KAIPA


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