Tomas Bodin
THE FLOWER KINGSのキーボーディスト、Tomas Bodin(トマス・ボディーン)のソロ・アルバムを紹介しています。 |
Cinematograaf ヘリコン・ハウス HHCD 002 (通常Helicon Houseだが、このCDにはHelikon House Studioと表記) Musician: Tomas Bodin / keyboards Tracks: 1. An Ocean In Between (13:50) 2. A Spanish Ballerina In Love (19:32) 3. Six Six Six (18:34) |
↓でトマスの一番のお薦めは「I Am」と書いたものの、私の一番のお気に入りは、この「Cinematograaf」かもしれない。 テクノロジーが急速に進歩している現代プログレ・シーンにおいて、キーボード類の持つ可能性は、素人がちょっと想像するだけでも凄い事になっていそうな気がするが、これ程までの「世界」を構築できるとは感動を通り越して驚愕の心境だ。トマスはテクニック的にも素晴らしいキーボディストであるが、それを誇示するのが目的の楽曲はなく、あくまでテーマとオーケストレーション重視。そして何よりも心がこもっている感じが良い。 スタートのAn Ocean in Betweenは、TFK「Paradox Hotel」の"Bavarian Skies"のテーマで始まるため、TFKファンには感情移入しやすいと思う。このテーマの持つメランコリックな雰囲気はアルバム全体を通して存在している。幻想的でレトロ、それなのに独創的。はっとするようなパッセージが飛び出してくることもしばしばだ。しかし、メロディはあくまで美しくノスタルジック。この微妙なバランスが私を惹きつけるのかもしれない。 THE FLOWER KINGSやTHE TANGENTでもアート・ワークを担当したことがある、Ed Unitskyによる幻想的でレトロなカヴァー・アートは、この作品をよく表現していると思う。 (2011/3/7) YouTubeで観てみる ♪A Spanish Ballerina in Love (※この映像のタイトルが"An Ocean in Between"となっているが誤りです) |
I Am Belle Antique MAR-051049 Musicians: Marcus Liliequist: Drums Jocke JJ Marsh: Guitar Anders Jansson: Lead vocals Helene Schönning: Vocals Pernilla Bodin: Vocals Jonas Reingold: Bass Tomas Bodin: Keyboards Tracks: I (23:12) A (21:18) M (18:43) Total Time: 63:13 |
彼自身の人生についてのコンセプト・アルバムだそうで、3部作の1作目。20分前後の大曲3曲で構成されている。細かいサブ・タイトルもあるが割愛した。 この作品にMarcusが参加したことで、彼のTFK入りのきっかけとなった。 いずれも長い曲だが、どれも最後まで気の抜けない素晴らしい出来栄え。 "I"は、このエピックの幕開けに相応しい壮大さで、私的には”宇宙のロック・オペラ”という感じがする。きらびやかなキーボード・ワークをフィーチャーした音の洪水の後、すっと水を打ったような静けさの中で歌いあげられるヴォーカルも、いつ聴いてもはっとする美しさだ。 "A" の方は、少しブルージー・テイストのある、もっとロック寄りのアプローチ。中間部でTFKのThe Truth Will Set You Freeのイントロも飛び出してくる。 "M"では、更にストレートにロック色が。中盤のクレイジーなクライマックスは圧巻。まさに”鍵盤の魔術師”の名に恥じない名盤だと思う。トマスのソロ作の中では一番のお薦め。 なお、この続編「You Are」はEGGS & DOGSのバンド名義でリリースされた。 そのアルバムについては、「TFK関連バンド」EGGS & DOGSの項目に掲載する予定だ。(2011/2/27) YouTubeで聴いてみる♪ I |
Vintage Prog - The Best of SF/ SWEDISH FAMILY(名義) Belle Antique MAR-04956 Helicon House 001 Musicians: (CDのクレジットは全て架空のミュージシャン) Veke Berg - Bass Algot Davi - Accordion/Flute/Vibraphone Bo Dean - Hammondorgan Redar Gitsdorf - Guitar Inge Naning - Rhodes Piano/Minimoog Britt Marie - Pereussion Hadde Wattnåt - Drums Alf Willberg - Soprano Saxophone Tracks: Stoneheart/Stenhjärta A Man Without Mind/Neander-Nisse The Gothenburg Heros/Göteborgs Hjältar Waltz Of Sadness/Valsen Om Det Som Är Sorgsligt The Last Goodbye/Vegas Farväl From The Foot/Frân Foten The Summerdress/Pernillas Sommarklänning The Flu/Snor-Uncas Östuna Anthem/Östunapsalmen The Agent Dance/Bondmenuette - Bonus Tracks - Always Grumpy/Surjämten Brunos Erotica/Bruno Läser Dikt |
SWEDISH FAMILYとは、トマスのプロジェクトから発展したもので、「70年代にスウェーデンで活躍した」という事になっている架空のバンドで、この作品は、「彼らの人気の曲をデジタル・リマスターしたベスト・アルバム」という設定。"ボーナス・トラック付き"という演出もユニーク。 トマス自身のレーベルHelicon Houseの第一号として、元々は、インターネットでの限定的な販売のみの予定だったが、素晴らしい内容に仕上がった為、急遽、日本盤リリースの運びとなった。 さて、問題なのはミュージシャンのクレジットだ。上記はCDに記載されたミュージシャンの名前を、そのまま挙げたが、全て架空のミュージシャン。CDのどこにも本当のクレジットが見当たらない。マーキー/ベル・アンティーク盤のライナー・ノーツによると、Tomas Bodinがキーボード、フルート、ヴィブラフォン、アコーディオン、Roine Stoltがギター、ベース、Hasse Bruniussonがドラム、Ufl Wallanderがソプラノ・サックス、Pernilla Thörnlundがパーカッションとなっている。制作段階のインタビューでは、他にベーシストや女性ヴォーカリスト、アコーディオン奏者、ソプラノ・リコーダー奏者の名前が挙がっていたが、結局彼らが参加したのかどうか不明。また、ところどころ男性ヴォーカル(スキャット)が少し入っているが、こちらも誰なのか分からない。 内容の方は、スウェーデンのフォーク・ミュージックをベースにした作品。異国風でレトロな雰囲気が全体を通して存在する。3)The Gothenburg Herosなどはイントロが「大きなのっぽの古時計」みたいな、どこか懐かしい感じがする。ボーナス・トラック(という設定)の11)は、どこかで聴いたことがあるような気がしてならなかった。どうしても思い出せないのだが、もしかしたら、Roineのソロ・アルバム「Hydrophonia」のLobsterland Grooveに似てるからかもしれない。つまりは、スウェディッシュ・フォーク・ソングの流れと言う事か。Tomasは、インタビューで、Humanizzimo(「The Flower King」収録)のイントロが、スウェーデンのフォークの感じだよ、と語っていた。(2011/2/27) You Tubeで聴いてみる♪Östunapsalmen |
Sonic Boulevard Belle Antique MAR-0842 Musicians: Tomas Bodin: keyboards, Bass Vocals(#1) Anders Jansson: Lead Vocals, Choirs Jocke JJ Marsh: Electric Guitars(#2,3,5,6,7,9,10) Jonas Reingold: Electric Bass Zoltan Csorsz: Drums Hans Bruniusson: Percussions Ulf Wallander: Soprano Saxophone(#8) Jonas Knutsson: Soprano Saxophone(#10) Roine Stolt: Electric Gutars(#1,8) N'Nogo Bjurhall: African Scat(#5) Tracks: The Prayer (2:29) The Hero From Cloud City (8:41) Back To The African Garden (6:36) Pictures (4:19) Walkabout (6:03) The Horses From Zaad (5:27) A Beautiful Mind (5:57) The Happy Frogg (6:35) Morning Will Come (8:45) The Night Will Fall (9:28) Total time 64.24 |
Pinup Guru Belle Antique MAR-02768 Musicians: Tomas Bodin / keyboards Jonas Reingold / bass Zoltan Csorsz / drums Tracks: 1 Sodium Regale 2 What's Going On 3 Me and Liz 4 Harlem Heat 5 My Beautiful Neighbour 6 New in the 'Hood 7 Blood 8 The Ballerina Is Not Getting Closer 9 The Last Eagle 10 The Final Swig |
レビューが遅れて申し訳ございません。リリース当時に発表されました、ワールド・ディスク中島店長のレビューを掲載させて頂きますので参考にして下さい。 ------------------------------------------------------------- トマス・ボディーン6年ぶり待望のセカンド・ソロは、TFKのヨナス&ソルタンのリズム隊と組んだトリオ編成。 メロディの良さはもちろん、チャーチ・オルガンをフィーチュアした荘厳なオープニングから、ゴスペル、エスニック風、哀愁の漂うピアノ曲と、多彩なサウンドとバラエティに富んだ曲調で、卓越した構成力と表現力、そしてオールラウンド・プレイヤーぶりを見せつけます。また、アンサンブルが重視された作品でもあり、リズム隊の演奏にも聴きどころがたくさん。アルバムを通して感じらるれるのは、映画的というか、絵画的であるということでしょうか。まさしく、71分の音楽の旅と言えましょう。 輸入盤はデジパック仕様。帯&解説付きの日本盤はマーキー・ベルアンティークからのリリースです。収録曲は輸入盤も日本盤も同じです。 |
An Ordinary Night in My Ordinary Life Label / Belle Antique MAR-96307 Musicians: Tomas Bodin / Hammond C3 organ, piano, Rhodes piano, mellotron, synthesizers, FX & Odd voices Hasse Bruniusson / percussion, bicycle wheel, voices Roine Stolt / Electric & Acoustic guitars, bass (3 & 7) Owe Eriksson / Fender & Warwick basses (5, 6, 8 & 10) Michael Stolt / Fender bass (2) Jaime Salazar / drumkit Tracks: 1. Entering The Spacebike (1:28) 2. Into The Dreamscape (9:41) 3. The Ballerina From Far Beyond (7:37) 4. Daddy In The Clouds (3:57) 5. Speed Wizard (5:35) 6. An Ordinary Nightmare In Poor Mr. Hope's Ordinary Life (5:55) 7. In The Land Of The Pumpkins (9:06) 8. The Magic Rollercoaster (3:07) 9. The Gathering (3:03) 10. Three Stories (16:41) ... Samuel The Knight ... Adam - The Prophet ... Miranda - The Queen Total Time: 66:10 |